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事例12 【依頼者】56才の女性

ずっと気になっている事があり、相談したいとのお電話を頂き、お話を伺う為に相談室にお越し頂いた。
「夫が毎週同じ時間に、どこかに出掛けているんです。不安を感じながら、もう5年も経ってしまいました…」

詳しくお話を伺うと、66才の夫は会社を退職し、現在は趣味で畑を借りて農業をしながら、年金で生活しているとのこと。特別お金がかかる趣味はではなく、生活は至って普通。退職金の管理も奥様がしているとのことだった。

夫の様子がおかしいと感じ始めたのは、今から5年ほど前。毎週日曜日の決まった時間に出掛けるようになり、どこで何をしているのか、誰と会っているのか、不安を感じるようになったとのこと。始めは考え過ぎかとも思ったが、下着を裏返して着ていたことがあり、やはりおかしいと思うようになったとのことだった。
とにかく夫が何をしているのか知りたいと、奥様から強いご要望があり、毎週日曜日に限定して調査を行うことになった。

早速、次の日曜日からご主人の行動調査を開始した。
ご自宅付近で待機していると、聞いていた通りの時間に外出するご主人の姿を確認できた。ご主人はまず、趣味で借りているという畑に寄り、30分ほど作物の状態を見ていた。次にバスに乗り、ホームセンターの園芸コーナー等をゆっくりと回り、最寄駅に帰ってきた。そこから徒歩で近くのアパートに向かい、アパートに隣接している小さな畑を覗き、そこの住人らしき男性と野菜作りについて話しこんでいた。その後はまっすぐ帰宅し、特に不審な点は確認できなかった。

その後も3回調査を行ったが、ホームセンターに行くか、近くの園芸店に行くかの違いはあっても、だいたい行く場所は決まっている様子で、特に怪しい行動は見受けられなかった。調査中に他の女性と会うことも一切無かった。

調査結果をご報告すると、奥様は「不安を感じていた時間が長すぎて、正直なところ、すぐに信じられない気持ちです。でも何も無かったんですね」とおっしゃり、複雑な表情で報告書をご覧になっていた。何か証拠が出るだろうと覚悟を決めていた分、何も無かった事で拍子抜けしてしまったご様子であった。
「裏返った下着を見た時、浮気だと思い込んでいました。でも、もう老眼ですし…始めから裏返った下着をはいていたのかもしれませんね」と恥ずかしそうに微笑み、奥様は相談室を出ていかれた。

その後、奥様は「家庭菜園に興味がある」と言ってホームセンターにご主人を誘い、小さなプランターを買って野菜作りを始めたそうである。ご主人が色々とアドバイスしてくれるようになり、夫婦での会話が増えたと明るいメールを頂いた。


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